第6回日本理学療法教育学会

学術集会長    平野 孝行

 

社会から求められる理学療法士の量的な充足が進んでいる一方で、卒業時の臨床能力低下などの質的な問題が取り上げられています。卒後では、医療・介護制度の変化の中で理学療法士に要求される能力はさらに高まってきており、理学療法教育のさらなる充実は必須です。現在、理学療法士作業療法士学校養成施設指定規則の改定や日本理学療法士協会の臨床実習教育の手引きの改定も進められており、理学療法士養成教育は大きな変化の時を迎えています。

今回の学術集会では、テーマを「理学療法教育 変革の時」として、理学療法士養成教育の大きな柱となる臨床実習教育および理学療法教育の手法について、特別講演とシンポジウムを企画しました。特別講演では、「臨床実習教育の変革」をテーマにクリニカル・クラークシップによる臨床実習教育の第一人者である中川法一先生にお話しいただきます。シンポジウムでは、「理学療法教育手法の変革」をテーマに、問題解決型学習(PBL)や協同学習および反転授業などの実践報告から理学療法教育におけるアクティブ・ラーニングについて討論します。さらに、卒前教育や臨床実習教育に留まらず、一般演題として臨床教育や管理運営など理学療法士に係る教育全般について研究報告を募集し、活発な討議を予定しています。

本学術集会が、理学療法教育における変革の意識を参加皆様と共有し、卒前・卒後教育のさらなる充実による理学療法士の専門性発展に寄与できる会となるよう準備いたします。

多くの皆様のご参加を関係者一同、心よりお待ちしております。